仕事やイベントで、「ポスターを作って!」と急に言われてしまったら…あなたはどうやって作成しますか?手書きも素敵ですが、パソコンで作成すればポスターらしいポスターを簡単に作ることができますよ。
PowerPointやWordなど、みなさんのパソコンにあるツールのテンプレートやレイアウトを使って、ポスター作成にチャレンジしてみましょう。
ツールを使ってポスターを作ろう
今回はOfficeツールを使って、文化祭のポスターを作ってみます。
作成する前に、イベント名やキャッチコピー、基本情報など、伝えたい情報の整理をしておくとスムーズに作成できます。
また、掲載したい画像などの素材の用意や、作りたい世界観のイメージも持っておくといいでしょう。
ここでは、テンプレートを元に作っていきます。
PowerPointでの作り方
まずはPowerPointを開き、作りたいイメージに合った活用できるテンプレートがあるかを調べます。
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- 左側の新規タブをクリックし、画面上部の検索窓に検索したいキーワードを入力し、その隣の虫眼鏡マークをクリックして検索します。
「文化祭」で入力すると、2件のテンプレートが該当しましたが、今回作りたいイメージに合致する物がなかったので、「ポスター」で再検索してみました。
さまざまなテンプレートが出てきましたね!
今回作るポスターは9月の文化祭のポスターですが、文化祭の雰囲気的に夏のイメージを強めに出したいので、「イベントポスター(夏)」を選択します。
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- 次にサイズの設定を行います。
今回のポスターは学校で印刷できるA3サイズで作りたいので、デザイン、スライドのサイズ、ユーザー設定のスライドサイズを選択し、A3サイズに設定をしておきます。
いよいよ作成です。
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- まずは今回使用しない画像を削除します。
また、左側に画像をまとめて配置したいので、左側にある説明文を右側へ移動してしまいました。
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- 次に、掲載する画像を挿入していきます。
※今回の画像はフリー画像のフォトACより入手した物です。(※「学園祭」「学祭」などで検索しました。)
文化祭のポスターなので、少しアーティスティックになるよう、写真を斜めに配置します。
コツは、写真上に見える強い線に沿って、繋がりを作るように重ねることです。こうすることで、バラバラな印象を与えず、まとまりを持たせることができます。
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- 次はイベント名を入力していきましょう。
今回は、テンプレートの色はそのままで、字体「HGPゴシックE」、文字サイズは、1行目を「54pt」、2行目を「96pt」とします。文字揃えは、右揃えに設定しておきます。
イベント名をドラッグし、右揃えしたイベント名と、下の日時・開場・場所の四角枠の端とがまっすぐ繋がるようにします。
このようにどこかと線でつながっているように整列させておくと、力強いレイアウトになります。
イベント名の下のイベントの詳細も入力していきます。
ここをキャッチ部分として使うので、目立つように調整していきましょう。
まず、フォントカラーは赤色にしました。文字位置は左揃えに設定し、角度をつけ、写真の斜めの線に沿った配置にします。
同様にポスターの内容を入力・適宜変更していきます。
それぞれの配置は単調ではないけれどまとまり・力強さが感じられるレイアウトとなるよう、他の箇所と線で繋がっているように配置します。
少し落ち着いた印象が強く、コントラストが弱いので、右下の「巨大壁面アート~etc.」の背景色を蛍光系の濃いピンクにし、文字色を薄い紫色に設定します。
- 最後に大きさや文字の色、配置などのバランスを確認しつつ、微調整して完成です!
今回はテンプレートに沿って作成してみましたが、時間があり、且つがっつり自分でデザインしたものを作成したいと思った方は、最初からオリジナルで作るのもおもしろいかもしれません。
Wordでの作り方
Wordの場合も同様にテンプレートを使って作成ができます。
Wordを開いたら、左側の新規タブをクリックし、画面上部の検索窓に検索したいキーワードを入力。その後、虫眼鏡マークをクリックして検索し、テンプレートを元に作成していきましょう。
Excelでの作り方
Excelでも、テーマのイメージに沿ったテンプレートがあるかどうか、まずは探してみましょう。
他のソフト同様に、左側の新規タブ→画面上部の検索窓→虫眼鏡マークの順で検索します。
ちなみに、2019年8月2日時点では文化祭のポスターのテンプレートはありませんでした。テンプレートは随時更新されているので、みなさんが作成される際には追加されている可能性があります。また、検索するキーワードによって結果はさまざまですので、ぜひ一度検索してみてくださいね。
WordやExcelで作成するときもPowerPointを使う場合と同様、色や文字のバランスを見つつ、伝えたい事を目立たせるといった事を意識しながら作成していきましょう!
魅力的なポスターにするための6つのコツ
広告とは違う事を意識しよう
ポスターは、広告とは違い営利よりも世界観を優先して伝えるデザインにできます。
例えば今回の場合は、高校の文化祭で、若々しくエネルギッシュかつ「夏の文化祭である」といった世界観を伝えることを意識しながら作成しました。
配色を事前に決めておこう
配色で印象が大きく変わります。
配色を決める際は、24色相環を見ながら決めてみるといいでしょう。
特に「黄色と濃い青」、「緑とピンク」など、最も遠い色同士を用いるものを補色配色と呼びますが、この場合は、色の差がはっきりつき、派手な印象になります。
やわらかな印象にしたい場合は、分裂補色配色と呼ばれる配色がいいでしょう。24色相環の真反対に位置する色から左右にずれた色を使う方法です。例えば、緑に対して紫と赤を使うような配色です。
バランスの取れた印象にしたい場合は24色相環の中で均等に離れた3色を用います。
また、均等に離れた4色を使うとリズミカルな印象になります。
明るさや鮮やかさでも印象が変わりますので、作りたい世界観に合わせて選んでいきましょう。
寒色より暖色の方が目を引きやすいので、ポイントにしたい部分には、暖色系を使うようにするとベストです。
興味をひくキャッチコピーをいれよう
イベント名と簡単な説明だけでも最低限必要な情報は入っていますが、ポスターの場合、目を引かないとなかなか詳細を読んでもらえません。
興味を持ってもらえるようなキャッチコピーを加え、目立たせましょう。
文字の大きさ(コントラスト)を気にしよう
見出し・小見出しと本文でコントラストをつけると、より読みやすくなります。
見出し・小見出しは大きく太く、本文は小さく細い字にすると、メリハリがつきますので、文字のサイズや太さにも気を配ってみましょう。
ポイントは、はっきりと違いを出すことです。思い切って大きさや太さの差をつけることで、おもしろみが生まれて読んでもらえる可能性が高くなる上に、情報の組み立てがわかりやすくなります。
意外と後回しにしてしまう字体も重要
スタンダードなフォントは、可視性に優れた「ゴシック体」と、可読性に優れた「明朝体」です。
遠くから見ても目立つ「ゴシック体」を見出しや小見出しなどに使用し、近くに来て見た時に読みやすい「明朝体」を本文に使用するようにしましょう。
その他にも全体が整ってみえる「メイリオ」や、その名の通りポップな印象を与える「ポップ体」など、様々なフォントを状況に合わせて使いこなしてみてください。
読みやすい文字の配置を意識しよう
関連する要素は近くに配置し、異なる要素とはスペースを空けておきましょう。空白をうまく使ってグルーピングしておくことで、読んでもらえる可能性、覚えてもらえる可能性が高められます。
また、中央揃えはぼんやりとして印象になりやすいため、左揃えや右揃えを用いてみてください。そうすると、視覚的なつながりを作りやすく、統一性を持たせられます。
但しあまり揃えすぎるとおもしろみのない印象になってしまいますので、イベントなどのおもしろさを強調したい場合は、角度などで崩し、部分的に線で繋がるようにするといいでしょう。
状況に合わせ全体のバランスを確認する事が重要です。
まとめ
以上のように、デザインソフトがなくてもOfficeアプリケーションだけでポスターの作成が可能です。プロダクト購入型のOfficeアプリケーションでも作成は可能ですが、利用できる機能が購入時の機能のみに限られます。「Microsoft 365(office 365)」であれば、常にツールが最新の状態となるので、使える機能・デザインの幅の他、活用できるテンプレートなどの幅も広がりますので、この機会に利用してみるのはいかかでしょうか。