社会人になると特に重要になってくる「スケジュール管理」。なんとなく淡々と予定や作業の内容、納期を記載しているだけになっていませんか?
実はちょっとした工夫で業務の効率化が進むかもしれません。
ここでは、頭の中も作業もスッキリするスケジュール管理の方法をお伝えしていきます。
仕事を効率よくするために!スケジュール管理のコツとは
スケジュールの管理に欠かせないものといえばスケジュール帳。
仕事の経験年数が長くなるほど業務範囲が広くなり、何かに書き留めないと追いつけなくなったりしますよね。
でもきちんと予定を書きこんでいても、なぜか仕事遅れやダブルブッキングが起きてしまう事も…
「自分はちゃんと使っているのに、なんでうまくいかないの?」と疑問に思った事はありませんか?
これではせっかくのスケジュール帳が宝の持ち腐れになってしまいます。
「予定管理を上手にしたい」「時間を有効に使いたい」と思うなら、いまお使いのスケジュール管理にちょっとしたコツを加えてみましょう!
プライベート専用と仕事共用のものを作る
みなさんは仕事とプライベートのスケジュール帳をどのように管理していますか?
プライベートの中に仕事のことを書きたくない、という理由で2つの手帳を使い分けているかもしれませんね。
でも実は、時間の管理をするという点において、仕事とプライベートは共用にするのがベストです。
なぜなら、共用にすることで管理がシンプルになるから。
そもそも2つのものを使い分けること自体が煩雑で、書き込む場所を間違えてしまうかもしれません。予定が決まったその場で「面倒だからとりあえずこっちに書こう」としたまま、転記を忘れてしまうことも考えられます。
そして予定をたてるたびに両方を見比べるのは手間や時間の無駄。とくに余裕がない時はうっかり片方を見落としてしまい、思わぬダブルブッキングということにもなりかねません。
間違いを無くすにはシンプルであることが想像以上に大切になってくるのです。
ランチタイムをさかいに午前午後のブロックで考える
次に、仕事の組み立て方について考えてみましょう。
日頃業務を進める際に、みなさんは何か明確なルールをお持ちでしょうか?
せっかくルールや計画を立てても、よくやってしまうのが面倒な仕事の後まわし。自分のやりたいことを先にして、手をつけたくない仕事は最後に残してしまうことです。社会人あるあると言ってしまってもいいかもしれません。
実は1日のなかで仕事をする「順番」も、業務効率にかなり大きく影響してきます。
仕事はじめの時間帯と終わりの時間帯では私たちの脳に疲れの変化が起きているため、境となる午前午後できっちり適切な仕事を振り分けることが、業務効率の上昇にとても効果があるのです。
午前中というのはまだ起きて間もない時間です。まだ脳を使っておらず「眠いなぁ…」という気持ちもありつつ、脳自体は活力に満ちあふれた状態と言えるでしょう。頭の回転が速く集中力も高まっている、そんな時にすべき業務は企画を練ることや戦略を考えるといった重要部分です。
逆に午後になると脳は疲れて働かなくなります。ランチ後ということで朝以上の眠気を感じることもありますね。そこを上手く活用するには、あまり脳を使わない業務が適しています。外出の予定を入れたり日常的なルーティンなど、集中しなくても楽にこなせる仕事を割り当ててみましょう。
この午前午後のルールさえ守れば、いままで進捗具合が良くなかった仕事でも意外とすんなり進むようになるかもしれません。ぜひ試してみてください。
移動にかかる時間も書いておく
「外出予定を入れると、どうも社内業務に遅れが出てしまう」こんなふうに感じるかたは多いですね。
その理由は物理的な時間が削られるという理由だけではありません。目的地までのき移動時間が考慮できていないからです。
外まわりがメインの営業職なら今までの経験で感覚的に移動時間がわかります。しかし社内業務の多い人はついつい移動時間を見逃しがち。スケジュール帳にはいつものように「15時〇〇会社と打ち合わせ」とだけ書き込んでしまい、本当に費やす時間が把握できていないことになります。
社外での予定は必ず前後の移動時間も書き込んでおきましょう。
常に全体の時間がわかることでスケジュールの調整以外にもメリットがあります。
例えば「何時に出発して何時に帰ってくる」ということを明確にすれば、出発前時間ぎりぎりまで社内作業に当てられますね。そして「戻ったらこれだけ仕事を片付けよう」という目標ができ、時間通りにテキパキを片付けられるようになります。
生産性も上がりますし無駄な時間も削減できるというわけです。
優先順位のフラグを立ててみる
続いてスケジュールをたてる時に必要な、「重要度の考えかた」です。
先ほど1日の業務は午前と午後のブロックに分けて予定をたてるべきとお伝えしましたが、自分の抱えている仕事のなかで、何が重要で午前中にすべきなのか決めなければいけませんね。もし判断に困る場合は、以下のような基準で考えてみましょう。
- その仕事が遅れるとどれぐらいのリスクがあるのか
- その仕事にミスがあった場合、どれぐらいの影響範囲があるのか
- その仕事を優先するメリットの大きさ
もちろんこれらは自分の業務内容によって多少内容が変わるかもしれません。
でもベースとなるのは、その仕事に関わるリスクとメリットを考えること。その判断基準が日常的に使えるようになれば、スケジューリング自体の効率もアップすることでしょう
ぎゅうぎゅうに予定を詰めない
スケジュール管理をするうえでよくある失敗が、予定をたくさん詰め込みすぎることです。
「忙しいとモチベーションがあがる」とか「人より多くの仕事をこなしたい」という理由で、空きさえあれば予定をぎゅうぎゅうに詰めるのが癖になっていませんか?
でも1日の予定がすべて分刻みで区切られていて、それが本当に現実的なスケジュールと言えるのか…
答えはNOですね。
実際に予定を進めてみればわかりますが、仕事には社内の打ち合わせ、取引先からの問い合わせ、急に発生するトラブルなど、思わぬ時間ロスはつきものです。はじめから予定がいっぱいだと、些細なことで全体が遅れることにもなりかねません。
そして業務効率の面からみても、やはり詰め込みはNGと言えます。
なぜなら私たち人間は、時間や心に余裕がないと非常に強いストレスを感じてしまうものです。そのストレスの影響で、普段では考えられないようなミスを連発、いつも以上の作業時間がかかるような状況に追い込まれてしまいます。これではとても効率化とはいえませんね。
予定を立てるときは必ず余裕を持った時間配分を心掛けておきましょう。
途中経過をしっかり確認する
予定には1日単位の業務、週単位、月単位のものなど内容によってさまざまなものがありますが、そこで必ずやるべきことは途中経過の確認です。
定期的に進捗状況を見る癖をつけておけば、少し遅れが出たところですぐに予定が調整でき、全体スケジュールの大幅な遅れを防ぐことができます。
自分だけのタスクであれば午前が終わった段階で確認、チームで動いているプロジェクトなら週単位で進捗報告など、定期的にスケジュールを見直すことが大切です。
締め切りや重要な日は目立たせてみる!
どんな仕事であっても、絶対はずせない「重要な日」がありますね。それは納品の締め切り日や、大事な取引先との予定です。
うまくスケジュールを立てていても、同じように羅列したなかではうっかり見落とすことや、前日になって気づくということも。そのリスクを回避するには「とにかく目立たせること!」が必要になります。
書き込むタイプの手帳なら、文字の色や大きさを変えて蛍光マーカーで色づけする方法がおすすめです。シールや付箋を使って目立だせることもできますね。アプリであれば予定そのものの色を変更して、期限間近にプッシュ通知を設定できるものもあります。
重要な日を目立たせる理由は、事前にしっかり準備の時間が取れること。そして準備に余裕があるので、他のスケジュールに影響が出にくくなります。全体的にメリハリのある「見える化」をすることで、より使いやすいスケジュール帳になるわけです。
スケジュール管理に適しているのは?
次にスケジュール管理に適したツールを見てみましょう。昔のビジネスマンはおしゃれなスケジュール帳にリフィルを入れ替えて使用するのが主流でした。しかし今ではスマホやタブレットを持ち歩くのがあたり前で、予定からメモまですべてアプリで管理するというかたもいらっしゃいます。どちらが良いというよりも、自分の好みや業務内容にあったものを使うのがおすすめです。
スマホのツール
仕事でもプライベートでも使える、そんな万能ツールがスマホのスケジュールアプリです。
みなさんスマートフォンは朝起きて1日が終わるまでのあいだ、肌身離さず持ち歩いていると思います。もし外出で忘れたりすると、あせって取りに帰るというかたも多いですね。
常に持ち歩くからこそ、そこにスケジュールを詰めるというのはとても理にかなった使い方と言えます。
アプリの良いところはスケジュールを書くだけではなく、さまざまな機能が使えるところです。
例えば予定時間になるとアラームを鳴らしてくれる通知機能。アナログ式の手帳だとうっかり見間違いということもありますが、スマホからお知らせが届けば忘れることはありませんね。
またパソコンとスマホが同期できるのも魅力のひとつ。社内のパソコンではスケジュールの調整、社外ではスマホやタブレットで確認といったように使い分けることができます。
移動の多い営業さんであれば、予定に地図を添付したり取引先のURLをメモしたりなど、デジタルツールならではの使いかたができて便利です。
手帳
メモなどを自由に書き込める柔軟さにおいては、紙タイプのスケジュール帳がおすすめです。
例えば会議の多い管理部門の方や営業さん。相手の話を聞きながらメモを取るというのは日常茶飯事ですね。すぐに書き留めなければならない、そんな時に手でポチポチ入力しては到底追いつきません。あとでアプリに転記する2度手間をするよりも、そのスケジュール帳をメインにするほうがはるかに楽と言えます。
またスケジュール帳の良いところは時間の区切りも自由なところです。アプリだと15分、30分とデフォルトの枠が決められていますが、手書きだとありません。自分の好きなように文字を大きく目立たせたり簡単な図を書き込んだりと自由自在です。直接手書きした文字は映像として記憶に残りやすいので、予定と一緒にメモ書きしてもよいでしょう。
Excelや業務用システムなど
ほかにも会社全体を管理して、プロジェクトの進捗を共有できるツールがあります。それがExcelや業務用システムでの管理です。
こちらは個人のスケジュールというよりも社内で共有できることを目的としており、全体の進捗管理や会議、外出、有休などの予定を見るために利用されています。
例えば部署をまたがる会議が必要な時、全員に予定を聞いてまわるのは非効率です。とくに人数が多くなればなるほど調整は困難になりますね。そんな時に全員のスケジュールがひと目で確認できれば簡単に予定が組めるようになります。
ひと昔前までこれらの管理ツールは社内のネットワークだけに限られていましたが、最近ではoffice365のOneDriveやクラウド型の業務システムもあり、社外からの利用も簡単になりました。
従業員の多い会社や、プロジェクト管理をするシステム系、営業の多い職場などでは大いに役立つことでしょう。
まとめ
業務を効率化するにはいかに時間を有効に使うかがポイントです。決められた時間内に余裕をもって仕事をこなせる、そんな「できるビジネスマン」になるにはやはりスケジュール管理がキモと言える気がしますね。
みなさんも今回ご紹介したコツを取り入れて、日々の仕事にお役立てください。